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自閉スペクトラム症:ASDの症状



前回はASDとはどういった概要なのかを投稿しました。




今回は、そのASD者の主な症状について投稿したいと思います。


ASDの症状

 自閉スペクトラム症の症状は、幼少時から認められ、多くの場合、3歳までにさまざまな特徴が出てくるようです。

例えば、視線(目と目)が合わない、誰かに微笑みかけられても笑い返さない、呼称が少ない(指さし)模倣(マネごと)が少ない、言葉の発達が遅い、語彙(言葉の種類、数)が広がらない、こだわりが強い(固執・執着)、感覚の過敏さがあります。

 

自閉スペクトラム症の主な症状一覧

  • 視線が合わない

  • 表情が乏しかったり不自然だったりする

  • 名前を呼んでも振り向かない

  • 人見知りをしない

  • 後追いをしない

  • 独り言が多い

  • 人が言ったことをオウム返しする

  • 指をさして「これを見てみて」と言っても見ない

  • 一人遊びが多い

  • 食べ物の好き嫌いが多い

 

上記の症状に加えて同世代の集団の中に入っていけないといったこともあり、1歳〜3歳児検診で指摘されることがあります。

 

しかし、症状の現れ方は人によって違うため、知的能力障害(知的障害)が認められず、言葉の発達が特に問題ない場合には、小学校入学〜成人になってから初めて診断を受ける場合もあります。

 

特性の現れ方は人によって違う


自閉スペクトラム症という同じ診断でも、話す言葉が少ない場合から、普通に話せるが会話を展開するのが苦手という場合までさまざまな状態が含まれます。

 

視線(目と目)が合わない、目を合わせると逸らしてしまう人もいれば、日常での社会的なやりとりには困難がないけれども相手の考えていることや表情・言葉のニュアンスから心情を読み取ることができない人もいます。


また、常同行動と言われる、体を前後に揺すったり、くるくると回ったり、光の前で手をひらひらさせるという人もいれば、昆虫や機械系には強くて、みんなに一目置かれる博士タイプの人もいます。

 

つまり、自閉スペクトラム症に共通する特徴が認められても、その特徴の程度や困難の現れ方は、人それぞれ異なるということになります。


次回は、その症状に対する支援方法について投稿したいと思います。


参考情報

 




・Marco Lacoboni, Roger P Woods, Marcel Brass,Harold Bekkering, "Cortical mechanisms of human imitation," Science, vol. 186, pp. 2526-2528, 1999.

 

・Mirella Dapretto, Mari S Davis , Jennifer HPfeifer , Susasn Y Bookheimer, "Understanding emotions in others: mirror neuron dysfunction in children with autism spectrum disorders," Nature neuroscience, vol. 9, pp. 28-30, 2006.

 

 

・Najafabadi Mahboubeh Ghayour, Sheikh Mahmoud, Hemayattalab Rasoul, Memari, Amir-Hossein, Aderyani Maryam Rezaii, Hafizi Sina,"The effect of SPARK on social and motor skills of children with autism," Pediatrics and Neonatology, vol. 59, pp. 481-487, 2018.

 

 

 

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