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高血圧とガイドラインによる基準について



高血圧とは

「血圧が高いと健康に悪い」

ということは皆さんご存知だと思います。

今回は、その血圧についてその病態や予防方法、生活習慣の改善方法について投稿していきたいと思います。



高血圧とは?

高血圧とは、その名の通り血圧が高い状態を言います。

健康な人でも、日内変動があり時間帯や気温の変動、運動の影響などで一時的に血圧が高くなることがあります。

 

ガイドラインによると

「高血圧の診断は少なくとも2回以上の異なる機会における血圧値に基づいて行う」

とされています。

 

高血圧の基準となる数値は?


高血圧は血圧を測定した時に、収縮期血圧(最高血圧:上の血圧)が140 mmHg以上、あるいは拡張期血圧(最低血圧:下の血圧)が90 mmHg以上である場合に診断されます。

 

  • 上の血圧:心臓が収縮する際に血液が最も強く流れる時の血管内の圧力を計測した値

  • 下の血圧:心臓が拡張(大きく開く)してゆっくりと血液が流れる時の血圧

 

高血圧治療ガイドライン2019における高血圧の基準


日常の環境下である家庭で測定した方が、一般的には安定した状態で血圧を測定できるため、家庭で測定する血圧を基準にすることが推奨されています。

  • 診察室で測定する場合:140 mmHg/90 mmHg以上

  • 家庭で測定する場合は135 mmHg/85 mmHg以上

出典:日本高血圧学会:高血圧治療ガイドライン2019

 

高血圧の放っておいたその先のリスク



血圧が高い高血圧の状態が続くと、血管に負担がかかり続けるため動脈硬化を引き起こします。

動脈硬化は、脳や心臓以外にも腎臓といった他の臓器の病気を引き起こすリスクを高めてしまいます。

 

動脈硬化とは

動脈硬化とは、動脈の血管が硬くなって弾力性が失われた状態のことを言います。

血液を運ぶ動脈の血管は「内膜」「中膜」「外膜」の3層からなっています。

下図は動脈硬化の様子を示したものです。

 



①正常な血管

②コレステロールが蓄積して、血管の内側にコブ(プラーク)ができた状態

③プラークが破裂して、血栓ができ、血管を塞いだ状態

 

動脈硬化は、体中どの動脈でも起こり、特に、冠動脈、頸動脈、脳動脈など、重要な血管の場合は危険であり、脳梗塞や心筋梗塞などのような重篤な病気につながることもあります。

 

 



また上記のような危険因子が多いほど血管の硬化は速く進み、最終的には血管が詰まる可能性が高くなります。

 

そのため、高血圧をそのままにして放っておいてしまうと、脳卒中・心疾患・慢性腎臓病といった高血圧における3大合併症を引き起こす可能性があります。


高血圧における3大合併症

ここから、三大合併症についてご紹介します。 


・脳の疾患

脳の血管が詰まる脳梗塞や、脳の血管が破れて出血する脳出血によって、手足の麻痺や高次脳機能障害、重篤な場合には意識障害を引き起こします。最悪の場合、命を落とすこともあり、治療後に後遺症が残ることも多く認められます。

 

・心臓の疾患

心臓の筋肉を栄養している血管(冠動脈)が動脈硬化で詰まってしまう病気です。

心筋梗塞や狭心症、心不全などの心臓の疾患を引き起こします。

 

・慢性腎臓病

高血圧は腎臓にも大きな負荷をかけてしまうため、腎機能障害を引き起こす可能性もあります。腎機能が低下すると、人工透析を受ける必要があり、このほかにも、さまざまな合併症を起こす可能性があります。


高血圧は、生活習慣の改善、運動の実施、原因に対する薬物療法が必要になります。

次回は、高血圧の原因や対応方法について投稿したいと思います。


参考情報

 

 

 

 

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