今回は、
「筋トレを始めたが、トレーニングを行うときのセット数はどうしたらいいのか分からない」
「効果的なセット数はあるの?」
といった筋トレのセット数ついての悩みを解決できる記事を書いていきます。
私も筋トレを行なっていますが、なんとなく「疲れるまでやろう」とか「毎回3セットはやろう」など、曖昧な目標を決めてトレーニングを行っていました。
そのため挙上重量は上がらず、思うような効果は出ていませんでした。
この記事はそのような悩みや疑問を持っている筋トレ初心者の方に関する情報となっています。
目次
セット数と筋肥大の関係性
トレーニングボリュームとは
推奨されるセット数
参考情報
結論
今回、4冊の文献を調べた情報を総合すると
1セットの回数は8〜12回
週の総セット数は10セット前後(オーバートレーニングを考慮し週の頻度は2回にしてセット数を分散)
1セッションのセット数は、5セット前後で実施
上記の情報をもとにトレーニングを計画することで、効果的でかつオーバトレーニングを予防できるプログラムが立案できる可能性があると考えます。
これからその理由について書いていきます。
トレーニング量・セット数と筋肥大の関係性
文献によるとトレーニング量と筋肥大の量、その反応の関係についてのエビデンスがあり、トレーニング量と筋の増加量には正の相関関係があります。
筋肥大を目的とするなら、目的の筋に対して1週間におよそ10セット以上のトレーニング量が推奨されています。
そして、筋肥大が遅れている筋群に対しては選択的に高ボリュームトレーニングを行うことは、効果的な可能性があるとされています。
筋力向上のための最適なトレーニングプログラムについては、4冊の文献を調べましたが、「これだ!!」という結論は出ていないようで、現在も議論は続いているそうです。
そして、全ての人の目的を満たす筋力トレーニングプログラムはないため、筋トレのメニューは、個人に合わせて調整する必要があると考えます。
一応、筋力トレーニングプログラムの一般的なガイドラインとして、「トレーニング強度は8〜12RMとし、これを複数セット行う。」ということが挙げられています。
トレーニング量(実行したセット数)に比例して筋力が増加するということが、世間で広く知られています。確かにトレーニング量と筋力向上の間に生理学的な関連はあるが、筋力を向上させるために最適なセット数についてはこちらも議論が続いているようです。
パワーズ運動生理学には
「最近の2つの総説では、複数セットのレジスタンストレーニングが1セットのみの場合と比較して、より大きな肥大と筋力増強をもたらすと結論づけられている。」
と書いており、トレーニングのプログラムを立案するときは1種目に対して複数セットを行う方が良いと考えます。
トレーニング量(ボリューム)とは
トレーニング量 (ボリューム)は、一定時間内に行われる運動の量を意味しています。
適切な表現としては、セット数×反復回数×負荷から算出される総負荷量となります。
1セッション当たりのトレーニング量が一定の場合、トレーニング頻度を増加させれば週当たりの総負荷量を最大限に増加させることができます。
そして、1回のトレーニングで実施するセット数(総反復回数)の増加によってもトレーニング量を大幅に増加させることができます。
総負荷量とは関係なく、筋肥大を目的としたレジスタンストレーニング量は「セットボリューム」で表現されることもあります。
これは、1週間間以内にトレーニングを行った筋肉に対して実施したセット数として定義されています。
この方法で6~20回の反復回数でトレーニングを限界まで行うことで、他のすべての変数が一定(変数 = 種目、回数や重量、セット数、頻度など)である場合、レジスタンストレーニング量を定量化するために有効であることが報告されています。
推奨されるセット数
結論として各種目最低3セットが基本で大きな筋肉は4〜5セットが推奨されます。
十分な筋肥大効果を得るためには、一定以上の運動ボリューム(負荷×回数)が必要となり一定のレベルを上回ることが必要になります。
著書:筋肉の機能性質事典によると
これまでの研究では1種目あたり3セット以上(トータル回数:1セット8RMの場合×3セット=25回前後)行うと筋肥大効果がしっかり現れることが確認されています。
4セットまたは5セット行った場合、3セットより高い効果が出るのかは、まだはっきりした結論は出ていません。
しかし、スクワットやデッドリフト、ベンチプレスといった大筋群が対象の種目は、刺激を与える筋肉の総体積が大きいため、3セットでは刺激が不十分となる可能性があります。
以上が効果的な筋トレのセット数でした。
次回は、トレーニングボリュームついて書いていきたいと思います。
参考情報
・パワーズ運動生理学 2020年 スコット K .パワーズほか
・骨格筋肥大のサイエンスとトレーニングへの応用 2021年 Brad Schoenfeld.
・筋肉の機能・性質パーフェクト事典 2020年 石井 直方
・SCIENCE of STRENGTH TRAINING 筋トレの化学 2021年 オースティンカレント
Comments