「筋トレを始めたが、トレーニングにはどのような効果があるのか知りたい」と思う人はたくさんいると思います。
以前に、運動や筋トレで得られる身体機能面への効果について説明した記事を書きました。
筋トレで得られる身体機能への効果
今回は、運動や筋トレで得られる精神面への効果について説明していきたいと思います。
筋トレを行うことで様々な効果が得られますが、ここでは主に得られる以下の3つの効果をご紹介します。
・効果②「メンタルの改善」
・効果③「ホルモンの分泌」
本日は、上記の中から「メンタルの改善効果」についてお話ししたいと思います。
メンタル改善
筋トレや運動を行うとなんとなく気分がスッキリしたり落ち着いたりしたことがあると思います。
よくあるのが、考え事などをしてモヤモヤした時に散歩をしたりランニングを行うことで落ち着いたりスッキリするというようなことです。
なぜそのようなことが起きるのかというと、筋トレを行うとテストステロンやセロトニン、エンドルフィンといったメンタル改善効果が期待できるホルモンが分泌されます。
筋トレ10分で分泌される「テストステロン」とは
筋トレを行うとテストステロンというホルモンが分泌されます。
いわゆる男性ホルモンの代表です。
その効果は主に3つあります。
筋肉や骨格の成長を促進
脂肪の分解を促進
前向きな思考や集中力、やる気を働かせる自立神経を整える
その中でも、3番目の前向きな思考や集中力、やる気を働かせる効果によりメンタルを安定させることができます。
微量ですが女性でもこのテストステロンは分泌され同じ効果を発揮します。
テストステロンは筋トレを初めて10分で分泌されることがわかっています。
私は仕事で疲れていても週に3〜4回は早朝にジムに行きます。
ジムでは、筋トレやルームランナーで有酸素運動を行うと頭や体がリフレッシュできます。
そして、筋トレ後にはリフレッシュできた思考と前向きな気持ちで新たな一日を迎えることができています。
「セロトニン」「エンドルフィン」とは
有酸素運動や筋トレを行うと不安を改善させる効果がある「セロトニン」「エンドルフィン」が分泌されます。
セロトニン | ○精神の安定や安心感や平常心を保ちストレスに対する効果 気持ちを落ち着かせる作用がることはよく知られているが、食欲を抑える効果もあり睡眠や記憶の処理にも関わっている。 セロトニン濃度が低下すると、うつや不安神経症になることもある。 |
エンドルフィン | ○痛みの緩和、免疫力の向上、リラックス効果 ランナーズハイを引き起こすホルモンであり、前向きな気持ちをもたらす。 鎮痛剤モルヒネと物質の構造が似ているため、鎮痛・鎮静作用もあり、痛みを緩和する。 |
出典:ビジュアル ホルモンのはたらきパーフェクトガイド 2021年 キャサリン・ウィットロックほか
上記の効果があるため、逆にセロトニン、エンドルフィンの分泌が減るとストレスに弱くなり不安感が強くなります。
また、2017年に世界で初めて筋トレと、不安やストレスとの関係を調査した研究で、
「筋トレは、健常者の不安を大幅に改善させるとともに、不安障害などの患者の不安も改善することが示された」引用:庵野拓将.科学的に正しい筋トレ 最強の教科書.青柳昌行、株式会社KADOKAWA
という報告がありました。
私の経験として、ストレスフルの時にはなぜか外に出てひたすら歩くと気分が落ち着く時がありました。
当時は、運動によりセロトニンやエンドルフィンが分泌されることを知らなかったので、今考えると不安解消やリラックス効果を得るために体が勝手に動いていたように思います。
そのため、運動はメンタルを改善したり安定させることに非常に効果が高いのではないかと考えます。
まとめ
筋トレを行うとテストステロンやセロトニン、エンドルフィンといったメンタル改善効果が期待できるホルモンが分泌されます。そしてこれらのホルモンの作用により、思考が前向きになり気分が落ち着き、リラックス効果を得られます。
トレーニングを行うことで、身体的な変化だけではなく精神面への効果もたくさんあります。
WHOの身体活動・座位活動ガイドラインにおいて「身体活動は、うつや不安の症状を軽減し、思考力、学習力、総合的な幸福感を高める」と書かれています。
そのことからも、トレーニングや運動は心身の健康のために重要な活動と考えることができます。
トレーニングを行い身体面と精神面の両方を高めていきましょう。
参考情報
・科学的に正しい筋トレ 最強の教科書 2019年 庵野 琢将
・知性を鍛える究極の筋トレ 2020年 井谷 武
・ビジュアル ホルモンのはたらきパーフェクトガイド 2021年 キャサリン・ウィットロックほか
・要約版WHO身体活動・座位活動ガイドライン
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